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ランドン・マクナマラが優勝!2024/2025『THE EDDIE』

via Rip Curl
instagram

『THE EDDIE』のコールはその厳格な条件から裏切られることも多々あるが、今シーズンは数日前の予報からほぼ100%の開催が約束されていた。

現地時間12月22日の日曜、ノースショアのワイメアベイは夜中から大渋滞。
朝方は期待外れという声もあったものの、ウネリは強まる傾向となり、40年に渡る『THE EDDIE』史上でも歴史に残るようなコンディションに恵まれた。
主役級の活躍をしたビリー・ケンパー(HAW)曰く、60ftはあるかもという特別な1日となった。

すでにクリスマスのホリデーシーズンに入った日曜ということもあり、会場は多くの人が集まり、観客はカメハメハ・ハイウェイまで溢れていた。
パイプラインと違ってアウトが遠いために会場にはビッグスクリーンが設置。仮設トイレなどのインフラも整備されていた。

Image: Rip Curl(YouTube)
Image: Rip Curl(YouTube)

メインスポンサーとなった「Rip Curl」のライブ配信は開始直後から視聴者数が3万人以上、最大で3万3千人まで膨れ上がっていた。
残念ながら過去の『THE EDDIE』の勝者であるケリー・スレーター(USA)、ブルース・アイアンズ(HAW)は欠場したが、40年の歴史で11回目の開催に会場もライブ中継もお祭り騒ぎの1日だった。

最初にワイメアベイのリスクを記しておくと、R1ではローラ・エネバーがショアブレイクでボードをヒットしてしまい、大腿部に大怪我を負い、マーク・ヒーリーが鼓膜を破ってリタイア。
R2では2001年のチャンピオン、58歳のロス・クラーク=ジョーンズが血まみれなり、負傷したグレッグ・ロングの代理として出場したオージーのベン・ウィルキンソンが危うく岩場に打ち上がりそうな場面もあった。
更にライフガードのジェットスキーが巨大なスープに飲み込まれて岸に戻されるなど、華やかな舞台の裏に潜む危険が浮き彫りになっていた。

ネイザン・フローレンスがリードしたR1

今年の『THE EDDIE』のフォーマットは2ラウンド制で、R1は45分、R2は50分。
各ヒートは1人あたり最大4本の波に挑戦可能で、上位3本の波が最終スコアにカウントされるフォーマット。
1ヒート9名(メンズ7名、ウィメンズ2名)で5ヒート、2ラウンドで合計10ヒートが朝から夕方にかけて行われた。

R1ではオープニングヒートに登場した前回チャンピオンのルーク・シェパードソン(HAW)が最も大きな波をメイクしてリード。彼は日本のDOVEの蛍光イエローのパッド入りプロテクタースーツを着用。2連覇もあり得るような一本をメイクしていた。

『THE EDDIE』を制した2023年はライフガードの休憩を利用しての出場だったが、今回は休暇を取ったとのこと。

ヒート後のインタビューでは、「誰にも迷惑をかけたくなかった。波に乗った直後で、かなりインサイドにいたから、順番を飛ばしたくなかったんだ。テイクオフした時は終わったと思ったけどね。アウトには望む限りの美しさがある。今日はオフなんだ。今年は休暇を取ったけど、同僚が助けを必要とするならすぐにサポートするよ」と話していた。

(ルーク・シェパードソン)
Image: Rip Curl(YouTube)

H2ではビリー・ケンパー(HAW)がショアブレイクまで突っ込み、大歓声を浴びていた。
2004年に優勝したブルースのようにワイメアでのショアブレイクアタックはそれだけで価値があるが、危険を伴うために運営側からは禁止という忠告もあったそうだ。

R1ではランドン・マクナマラ(HAW)、ロス・クラーク=ジョーンズ(AUS)なども勇敢なチャージを見せていたが、ハイエストスコアは初出場のネイザン・フローレンス(HAW)で、レイトテイクオフからのエアドロップで50ポイント中の47.30を出していた。

ネイザンのヒートの最中には、数日前にネイザンと共に『Vans Pipe Masters』を制したエリン・ブルックス(CAN)がインタビューを受け、2025年の抱負などを話していた。

ランドン・マクナマラのパーフェクトスコア

R2はH1でJOBことジェイミー・オブライエン(HAW)がチャージを繰り返し、トータル110.90でトップに立ち、同ヒートのルーク・シェパードソン(HAW)が105.70で2位につけていたが、H2でビリー・ケンパー(HAW)が絵に描いたようなワイメアベイの特別な一本を手に入れた。
バレルインの一歩手前で潰されたものの、その恐れを知らない勇敢なライディングに45.50がコールされ、トータル119.90でJOBを抜き去った。

H4ではランドン・マクナマラ(HAW)がバックハンドで最も大きなセットをメイクしてパーフェクト50をスコアしてトップに立った。
更にメイソン・ホー(HAW)が2位に浮上、ビリーが3位にダウンした。

最終のH5ではジョン・ジョンとネイサンのフローレンス兄弟とニック・ランブ(USA)がチャージを繰り返し、特にネイサンは両手を高々と上げてショアブレイクに突っ込むパフォーマンスでハイスコアの期待が高まったが、ニックが5位に浮上しただけで優勝はランドンが手に入れた。

表彰式

Image: Rip Curl(YouTube)

表彰式ではまずビッグウェーブでの競技から引退を発表した2009年のチャンピオン、グレッグ・ロングがスピーチを行った。
彼にはレジェンドである「マーク・フー・スピリット賞」が授与された。

「20年前に補欠選手として招待された。自分にとって夢が叶った瞬間だった。2009年に優勝するとは思っていなかったし、それがサーフィン人生で最大の成果だったよ。それ以上にこのイベントに20年間参加できたことが、私にとって最大の誇りなんだ。多くの素晴らしい思い出があり、エディ・アイカウの精神と彼の遺産を思い出す。彼は家族を大切にし、他者のために命を捧げた模範的な人間だった。その遺産はこれからも生き続けるでしょう」

Image: Rip Curl(YouTube)

選手の表彰は9位から順に行われ、最後にランドンの名が呼ばれて妻と息子と共にこの偉業をマナ(霊的な力)を含む簡潔ながら意味深い言葉で表現した。
パーフェクト50の波はここ数年で最もハードなテイクオフだったそうだ。

「子供の頃からの夢だった。ワイメアベイのビーチでこの大会を見ながら、ずっと目標にしてきたんだ。エディに感謝しているよ。2ヒート共にウミガメが前を泳いでいて、それを追いかけたのさ。それが自分にとってエディの魂。エディが勝者を選ぶと言われているけど、彼が自分を選んでくれたことに心から感謝しているよ」

ノースショアのレジェンドで、今大会のコンテストディレクターを務めていたリアム・マクナマラを父に持ち、叔父はギャレット・マクナマラというビッグウェーブ一族の一員でもあるランドンだが、普段はモデル、ミュージシャンを本業にしているサーファーでもある。

11回の開催でグーフィーフッターのチャンピオンは初。
ランドンはベストウェーブ賞まで手に入れ、賞金の5万ドルとハワイアン航空のマイルを獲得した。

2024/2025『THE EDDIE』結果
1位 ランドン・マクナマラ(HAW)
2位 メイソン・ホー(HAW)
3位 ビリー・ケンパー(HAW)
4位 ジェイミー・オブライエン(HAW)
5位 ニック・ランブ(USA)

『THE EDDIE』公式サイト
https://www.theeddieaikau.com/

(空海)

引用元
ランドン・マクナマラが優勝!2024/2025『THE EDDIE』

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