ノーズライダー 11' –

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田岡なつみがクオーターファイナル進出。井上鷹と楓、浜瀬海は9位。Bioglan Bells Beach Longboard Classic3日目

ベルズ・ビーチ、ビクトリア、オーストラリア(2024年7月20日土曜日)- 2024年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ロングボード・ツアー(LT)の第1戦、バイオグラン・ベルズ・ビーチ・ロングボード・クラシックのファイナル・デーの舞台が整った。

 

大会3日目は、男子のエリミネーション・ラウンド、女子のラウンドオブ16、そして男子のラウンドオブ16のHEAT1~6が終了し、激しい戦いが繰り広げられた。荒れ模様の冬の日、ベルズ・ビーチは、クリーンで小さなコンディションが、一日を通して大きく乱れることとなった。

 

ソレイユ・エリコ Credit: © WSL / Nic Phillips
ソレイユ・エリコ Credit: © WSL / Nic Phillips

 

WSLロングボード・チャンピオンのソレイユ・エリコは、2023年のベルズ・ビーチでの優勝を再現すべく、ラウンドオブ16で素晴らしい演技を披露し、クオーターファイナル進出を決めた。

 

「ヒートが始まってすぐに良い波に乗れたのは幸運だった」とエリコが言った。「マリブのハイタイドを思い出しました。リンコンの波が一番好きなんです。去年と同じようなゲームプランで臨んだ。今は落ち着いているし、自信もある。」

 

ホノルア・ブルームフィールド Credit: © WSL / Nic Phillips

 

3度のWSLロングボード・チャンピオンに輝いたホノルア・ブルームフィールドは、ラウンドオブ16で北アメリカの新鋭クロエ・コールマンを破る強さを見せ、ベルズ・ビーチでのタイトルを目指す。

 

デクラン・ワイトン© WSL / Cait Miers
デクラン・ワイトンCredit: © WSL / Nic Phillips

 

デクラン・ワイトンとカイ・エリス・フリントというオーストラリアのトップクラスのコンペティターが激突した試合では、フリントが8.67という素晴らしいライディングを披露。

 

しかし、ワイトンは長くコミットしたハングテンとパワフルなドロップニー・カーヴをコンビネーションさせて7.27をスコアし、2ウェイブ・トータルを15.04(20点満点中)として0.04点差でヒートを制し、2本の7ポイントライドでクオーターファイナル進出を決めた。

 

ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン© WSL / Cait Miers

 

またWSLロングボード・ツアーの2年目の、ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタインは、ラウンドオブ16で、長年ワールド・タイトルを争ってきたエドゥアール・デルペロを相手にベスト・パフォーマンスを披露。ロングボードツアーのベテランを撃破しクオーターファイナル出場を決めた。

 

浜瀬海 © WSL / Cait Miers

 

本日は昨日途中で中断となった男子エリミネーション・ラウンドから再開。H6で浜瀬海は、 チェイス・リーダー(USA)と対戦。H7で井上鷹は、イグナシオ・ピニャータロ(URY)と対戦。

 

浜瀬海 © WSL / Nic Phillips

 

浜瀬海はスタートから長いノーズライドのコンビネーションで5.17をスコア。スローなコンディションのなかで、ビッグセットを掴みソウルアーチを披露。6.83をスコアしてヒートをリードして行く。優先権のない中でも果敢に波を掴み、ラストライドではバックアップを6.23まで上げて圧勝。ラウンドオブ16へ勝ち進んだ。

「オープニングラウンドは、体がガチガチでヤバかったんですけど、今日はリラックスできて修正することができました。」と浜瀬がコメント。

 

井上鷹 © WSL / Nic Phillips

井上鷹は、スタートからスムースなトランジションからノーズライド、カーヴィングと多彩なテクニックを披露。インサイドのショアブレイクも決めて6.17をスコア。後半に入りバックアップを5.93まで上げた井上は見事ラウンドオブ16へ勝ち上がった。

 

田岡なつみ © WSL / Nic Phillips
田岡なつみ© WSL / Cait Miers

 

続けて女子のラウンドオブ16がスタート。H4で 田岡なつみはアリス・リモイン(FRA)と対戦。ヒートはスローな展開となったが、アリスが長いノーズライドのコンビネーションで5.33をスコア。それに対し、田岡はノーズライドとカービングの織り交ぜて6.33をスコア。

 

 

後半に入り、アリスが再び波に乗り、クリティカルなポジションでソウルアーチを披露。5.27をスコアしてリードを広げる。田岡はヒート終盤に入り、再びコンビネーション・マニューバーを披露し6.17をスコア。逆転トップに躍り出る。昨年の準優勝者であるアリスを下し、クオーターファイナルへ勝ち進んだ。

 

 

 

「風はすごく強かったですけどクリーンでいい波でした。彼女とは去年のベルズのクオーターで当たって負けていたので、今回は勝てて嬉しいです。波も上がってくるようなので明日のヒートが楽しみです。波が大きくなっても、2年間使い続けて調子のいいボードなので、明日も同じボードを使うつもりです。」と田岡が言った。

 

田岡なつみはクオーターファイナルのヒート2でハワイのソフィア・カルヘインと対戦する。

 

H5ではトライアル勝利者の井上楓が2度の世界チャンピオンであるソレイユ・エリコ(USA) と対戦。エリコはスタートから素晴らしいコンビネーション・サーフィンで7.00、5.83をスコア。圧倒的な強さを見せる。

 

今回好調な井上楓も、ソウルアーチなどを見せ、エリコに食らい付くが思ったようにスコアが伸ばせない。スタイリッシュでグレースなサーフィンを見せるエリコは、後半にも6.77をスコアしてリードを広げ、井上を追い込んでいく。

 

そのままタイムアップとなり、エリコがクオーター進出。井上楓は惜しくもここで敗退。今回は9位でフィニッシュとなった。

 

 

 

女子の後には男子のラウンドオブ16がスタート。H3で浜瀬海は、ベン・スキナーと対戦。スキナーは、昨日素晴らしいパフォーマンスで高得点を叩き出した11年のツアーベテラン。

 

両者とも決定的なライディングのないまま。スキナーは残り5分で5.50をスコアして、浜瀬との差を広げていく。スキナーは続けて波を掴みバックアップを上げて行く。逆に点差を広げられた浜瀬は波選びに慎重になり、波をつかめずに終了。初のワールドツアー初戦を9位でフィニッシュした。

 

 

井上鷹 © WSL / Nic Phillips

 

H6では、井上鷹がフィリピンのロジェリオ・ジェイアール・エスキヴェルと対戦。ジェイアールはスタートからバックハンドで5.50、4.33を揃えてリード。井上鷹はダブルテンにソウルアーチを披露するスパイシーなパフォーマンスで6.17をスコア。更にバックアップを4.23として逆転に成功する。

ヒート終盤に井上は6.60をスコアしてリードを広げた。追い上げるジェイアールのニードスコアは6.84で、逆転には厳しい状況。

 

ジェイアール © WSL / Nic Phillips

 

しかしジェイアールが終了間際に波を掴み、綺麗にインサイドまで繋いだ。ヒート終了後にスコアがコールされて、それはヒートのベストスコア7.07となり、ジェイアールが大逆転勝利。

井上は信じられない悔しい逆転をくらい敗退となった。あの最後の波に対して「やられた!」とは感じなかっただけに寝耳に水、にわかには信じがたい、まさかの逆転劇に驚きを隠せなかった。

 

明日、7月21日(日)の試合開始時刻は、現地時間で午前7時50分となっている。

Bioglan Bells Beach Longboard Classic

男子エリミネーション・ラウンド残り結果:
EAT 5: ロジェリオ・ジェイ・アール・エスキヴェル(PHL)11.60 DEF. マックス・ウェストン(AUS)7.00
EAT 6:浜瀬海(JPN)13.06 DEF. チェイス・リーダー(USA)8.03
EAT 7:井上鷹(JPN) 12.10 DEF. イグナシオ・ピニャータロ(URY)10.34
EAT 8:マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)11.17 DEF. マーティン・コレット(FRA)8.00

 女子ラウンドオブ16結果:
HEAT 1:ケリス・カレオパア(HAW)11.10 DEF. ナタリア・ウンダーリッヒ(HAW)8.80
HEAT2:レイチェル・ティリー(USA)13.33 DEF. タリー・ホワイト(AUS)11.36
HEAT3:ソフィア・カルヘイン(HAW)12.16 DEF. エマ・ペリエ(AUS)10.27
HEAT4:田岡なつみ(JPN)12.50 DEF. アリス・リモイン(FRA)10.60
HEAT5:ソレイユ・エリコ(USA)13.77 DEF. 井上 楓(JPN) 9.50
HEAT6:ゾーイ・グロスピロン(FRA)12.30 DEF. アヴァロン・ガル(USA)10.60
HEAT7:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)13.03 DEF. クロエ・コールマン(USA)10.34
HEAT8:メイソン・シュレマー(USA)9.14 DEF. キラ・モルナー(AUS) 7.10

男子ラウンドオブ16結果:
HEAT1:カニエラ・スチュワート(HAW)11.00 DEF. サム・クリスチャンソン(RSA)9.34
HEAT2:ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)13.47 DEF. エドゥアール・デルペロ(FRA)10.73
HEAT3:ベン・スキナー(GBR)10.90 DEF. 浜瀬海(JPN)7.60
HEAT4:デクラン・ワイトン(AUS)15.04 DEF. カイ・エリス・フリント(AUS)15.00
HEAT5:カイ・サラス(HAW)12.37 DEF. クリントン・ゲスト(AUS)11.50
HEAT 6: ロジェリオ・ジェイ・アール・エスキヴェル(PHL)13.00 DEF. 井上鷹(JPN)12.77

女子クオーターファイナル組み合わせ:
HEAT1:ケリス・カレオパア(HAW)vs レイチェル・ティリー(USA)
HEAT2:ソフィア・カルヘイン(HAW) vs. 田岡なつみ(JPN)
HEAT3:ソレイユ・エリコ(USA) vs. ゾーイ・グロスピロン(FRA)
HEAT4:ホノルア・ブルームフィールド(HAW) vs. メイソン・シュレマー(USA)

男子ラウンド16残りマッチアップ
HEAT7:テイラー・ジェンセン(USA)vs マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)
HEAT8:トニー・シルヴァーニ(USA) vs. ケビン・スクバーナ(USA)

男子クオーターファイナル組み合わせ:
HEAT1:カニエラ・スチュワート(HAW) vs. ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)
HEAT2:ベン・スキナー(GBR) vs デクラン・ワイトン(AUS)
HEAT3:カイ・サラス(HAW) vs ロジェリオ・ジュニア・エスキヴェル(PHL)
HEAT4: TBC

 

 

オフィシャルサイト:

Bioglan Bells Beach Longboard Classic

Bells Beach, Victoria, Australia

引用元
田岡なつみがクオーターファイナル進出。井上鷹と楓、浜瀬海は9位。Bioglan Bells Beach Longboard Classic3日目

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