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AIがサーフィンコンテストを救う!?
すでに私たちの生活にも浸透しているAI(人工知能)だが、スポーツの世界でも活用し始めている。
サーフィンでも1年前にUSAチームがマイクロソフト社のエンジニアと共同してコーチングでAIを使用していることが話題になった。
すでに始まっている国際大会でのAI判定
サーフィンと同じ採点競技では、2023年のベルギー開催の体操で始めてジャッジの補助的にAIが使われている。
複数のビデオカメラの映像をもとに選手の骨や関節の位置を認識、技を識別して判定する仕組み。
サーフィン然り、体操でも近年は技が複雑になっているため、人間の判定では難しくなっているのが現実。
体操の国際大会では基準が変わらないように1日を通して同じジャッジが務めるため、労働面でも無理が出ている。
特に体操は採点競技の中でも技が複雑であり、ミスジャッジでの問題も多数発生している。
それによるジャッジへの不信感や、進行の遅れもあるため、AIの活用が急がれているそうだ。
一方で体操では熟練性、独創性や芸術性などAIではまだ判断しにくい部分がある。
また、あん馬はAI判定がしにくく、一部の技で勘違いも起こっている。
だからこそ、AI判定はあくまで補助的に使用されており、将来的にも体操のジャッジは人間とAIの共存が続くと言われている。
なお、採点競技以外でもサッカーのオフサイド判定や、野球のストライクゾーンの判定にAIが使用されるなど活用の範囲は広がっている。
サーフィンコンテストでのAIの可能性
では、サーフィンコンテストでAI判定が行われる日は来るのか?
直近ではCTのベルズ戦でいくつかのジャッジ論争があった。
特にガブリエル・メディナ(BRA)とコール・ハッシュマンド(USA)のヒートでは、敗退したガブリエルが終了後のインタビューで明らかに不服を唱えていたし、今も昔もジャッジ論争の絶えないスポーツの一つであることは間違いない。
現在のAI技術でサーフィンコンテストの判定をするのは体操よりも難しいと言える。
固定された場所と違い、常に変化する自然の波での競技を判定するのは大量のデータが必要となるのが理由。
しかし、サーフランチのようなウェーブプールのコンテストではほぼ同じ波の上での演技になるため、データも集めやすい。
すでにオーストラリア、ブラジル、韓国で展開している「Wavegarden(ウェーブガーデン)」では、AIベースのビデオトラッキングツール「CheckMySurf」を開発。
AIがサーファーの体の動きを解析してサーファーの動作の姿勢、力学的な機能、力の伝達などのバイオメカニクスを分析。
それを元に有効な改善方法をアドバイスできるなど、コーチングの可能性が飛躍的に向上している。
「URBNSURF(アーバンサーフ)」も「Flowstate」という名の同じようなサービスを提供している。
中国に早くもサーフィンのオリンピアンが誕生したのも、ウェーブプールでのトレーニングの効果が大きいと言われている。
ウェーブプールでのこれらのサービスはまだコーチングでの利用が主だが、CT選手が着用しているApple Watchの技術も含め、サーフィンコンテストでAI判定が行われる可能性は十分にある。
また、現在のAIの進化のスピードを見るとウェーブプールの後、自然の波での実現が可能になる日も遠くない話しなのかもしれない。