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日本期待の次世代スター、伊東李安琉インタビュー。新しい刺激を求めて次のステップへ。CSトップ10入りがいまの目標。
コンテストサーフィンからビッグウェイブまで、全てにおいて世界と戦える天才的な力を持つサーファー「伊東李安琉」。彼にとって初となるシグネチャーフィルム「FREE BIRD」の上映会が11月6日「渋谷HUMAXシネマ」で開催。前日の大阪に続き、多くのファンが集まり、大盛況で幕を閉じた。
今回の映像のプロデュースはサーフィン界の巨匠、キンちゃんこと木本直哉氏、ディレクターはPARUO氏という黄金コンビ。伊東李安琉の才能に注目したキンちゃんがリアルと共に素晴らしい波を追った映像だ。
日本からタヒチまで5年間で撮り溜められたフリーサーフィンに、パイプライン・マスターズやクルイやニアスでのコンテストシーンで活躍した彼の姿を追う。伊東李安琉の素晴らしい才能が凝縮されており、これから彼の活躍が本当に楽しみで仕方ないと思わせる作品だ。
今年最後の上映会には伊東李安琉も来場。来年も上映会を行う予定なので、日本のサーフムービーの歴史に刻まれるであろう名作を、大画面で脳に刻み込んでほしい。感動すること間違いなし。映画の最新情報はこちら。
今回はそんな伊東李安琉に上映会前の短い時間で今回の作品や今後のコンテストシーンの話などを聞いた。
今回の映像ではどこに注目して欲しいですか?
「5年間、撮り溜めた映像なので、タヒチのパートも含めて全部のシーンに注目してもらいたいですね。とはいえベストウェイブはタヒチですかね。笑 今回の撮影が初めてのタヒチだったんです。初回が一番波良くて。コロナ前にウエスタン行って、コロナ中にプエルト・エスコンディード行って」
「プエルトは基本ビーチブレイクなので気楽でしたね。宮崎のビーチを超デカくしたみたいな感じだったので気楽だったんですけど、よく裸で行ってたなって思いますね。かなり突っ込んでました。」
映像では本当にすごい波にチャージしているシーンが多いですが、基本、大きな波が好きという感じですか?
「大きい波が好きというよりは、ただ乗りたい波に乗っているだけですね。」
その好きな波に乗りたいという精神から、子供の頃は力を出しきれないで負ける試合も多かった。全く波に乗らないで負けちゃうヒートとかもあるぐらい。そんな伊東李安琉だが今年はCS(チャレンジャー・シリーズ)にクオリファイし全戦を経験し、CSの洗礼を受けた(今シーズンはCS48位でフィニッシュ)
CSは苦手な波が多すぎですね。
「そうですね。昔は試合回ってなかったですからね。全然波に乗れないで負けた時もあったすね。今は少しはマシになったですけど。試合自体は面白いですけどね。マンオンマンでCS選手とやれたら面白いじゃないですか。なかなか勝てはしないですけどね。笑
CS今年回って感じたのは苦手な波が多すぎですね。初めての場所ばかりで、なるほどってわかりました。ブラジル、ポルトガル、南アフリカ、ナラビーンも初めてでした。
いい波ですけど、あまり好きじゃなかったですね。ハンティントンは好きな波で良かったですけど、他は全部嫌いでした。笑 練習もあまりしたくない感じでした。ブラジルはグーフィーと言われてたんで、期待して行ったらレギュラーなんです。笑 速攻負けちゃいましたけど 笑」
現在WSLアジアQSランキングで4位の伊東李安琉。来シーズンもチャレンジャー・シリーズ入りの期待が高まっている。QSイベントだったニューカッスルの試合が来年はCSに昇格することが決まって、前回の大会では5位と好成績を収めた伊東には追い風だ。
「ニューカッスル、あそこは好きです。1回経験すれば色々わかります。初めては無理がありましたね。謎だらけで。CS選手の動きというか、どんな風にツアーを回っているかとかも分かったし。来年は準備万端で行きたいと思います」
来年も日向がコーチで来てくれたら嬉しいです
今年はオーストラリアをベースにコーチとしても活躍するプロサーファーの相澤日向とCSを共に戦った。
「オーストラリアでお世話になっている宿の方の紹介でコーチお願いしたんですけど。オーストラリアで何回かコーチングを受けて、一人では負担が大きいのでナナホ(都築虹帆)やアノン(松岡亜音)とかアムちゃん(都筑有夢路)にも声掛けて一緒にコーチを受けることになって。だからガールズたちと一緒に行動することが多かったです。
ハンティントンの時はバッチリはまって狙い通りでした。来年も日向がコーチで来てくれたら嬉しいですけどね。
彼はリアム・オブライアンのコーチとかもしてて、ブラジルやエルサルバドルも行ってて、マシュー・マクギリブレイが3位になった時も彼がコーチングしてて。しっかりコーチ業をしてるんです。完全にオーストラリアのコーチって感じで、それを日本語でやってくれてるって感じですね。
修行しにオーストラリアに行って、日向と一緒に練習して、来年に向けてやろうかなって思ってます
今年はJPSAの登録も忘れてて、チームチャレンジには出る予定なので登録し直さないといけないんですけど、元々スケジュール的にJPSAは出れなかったですけど、アジアのQSの試合が多すぎて、今回の中国の試合がなくなって、一安心してます。早くハワイ行きたくて。」
最後にこの撮影期間の5年を振り返って何を学びましたかという質問に対して「キンちゃん(木本直哉氏)に世界中いろいろな場所に連れて行ってもらえて、その場所での適応力ですかね。初めての場所でも物怖じしなくなった感じで、初めての場所で修行でした。笑
去年からQS回るようになって、それまではキンちゃんトリップに行ってる感じでしたから。今回の映画には、それが全部入っている感じですね。
サーフトリップと一緒に初めて海外のQSに連れて行ってもらったんですけど、ほぼほぼサーフトリップ・メインになっちゃって。それでも結構成績が良かったんでCSに行けたんです。
新しい刺激のある場所でやって行く。
ハワイが終わったら3ヶ月ぐらいオーストラリアに行こうかなって思っています
「まずはCSにクオリファイして、CSのトップ10に入るというのが一番の目標かなと思います。そのために環境をとりあえず変えようかなと思っていて。宮崎に居てもいい波で好きなだけサーフィンしているだけなんで。
宮崎を出るわけではないんですけど、来年もハワイが終わったら3ヶ月ぐらいオーストラリアに行こうかなって思っています。新しい刺激のある場所でやって行こうかなって。それにはオーストラリアが最適かなって思ってます。
宮崎にいたら刺激がないっすね。宮崎にいても俺より飛び抜けて凄い奴がいないんで。それが世界と比べて日本に足りないところかもしれません。」
これは日本の抱えている問題で、例えばオーストラリアであれば、一緒にサーフィンしているポイントに世界チャンピオンや、CTサーファーがゴロゴロいるという環境。自然とレベルは上がっていく。日本のサーファーは日本にいても世界のレベルを感じることはできない。世界を目指すのであれば、日本にとどまっていてはダメだというのはそういうことなのだ。
今年世界でも注目を集めた伊東李安琉。その実力が知られた来シーズンはマークもキツくなることだろう。それを踏まえた上でオーストラリアという厳しい環境に身を置き、自分のサーフィンを次のステップへと追い込んでいく道を選んだ。
日本の多くのファンが君の活躍を期待している。がんばれ!伊東李安琉!GO !リアル!
引用元
日本期待の次世代スター、伊東李安琉インタビュー。新しい刺激を求めて次のステップへ。CSトップ10入りがいまの目標。