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2024年パリオリンピックにおけるサーフィン競技について知っておきたいこと。スマホなどの端末で楽しむ方法は
日本時間の7月27日未明に開会式が行われるパリ五輪。タヒチで開催されるサーフィン競技の大会期間は現地時間の7月27日~8月5日まで。
オリンピック2回目のサーフィン競技は、ライブ中継で応援したいところだが、日本とタヒチとの時差は、19時間。予定で男子のラウンド1は現地時間の 2024年7月27日7時、日本時間の 2024年7月28日2時と真夜中のスタート。
サーフィンがパリ2024オリンピック競技大会の一部として、スポーツの最大の舞台で2度目の登場を果たす。この大会について知っておくべきことを紹介しよう。
まず2024年パリ五輪では、民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」がデジタル配信のメインプラットフォームになっており、ほぼ全種目のライブ中継を予定。
見逃し配信やハイライト配信などもある予定。また、スマホやタブレット、パソコンなど、さまざまな端末で2024年パリ五輪の視聴が可能。サーフィンについても各ラウンドから決勝までTVerでライブ配信を予定とのこと。
https://olympics.com/ja/paris-2024/schedule/surfing
しかし配信予定/内容は予告なく変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
見逃し配信にも対応し、配信開始から1週間、視聴が可能。またTVerでは、過去のアーカイヴも視聴可能で東京オリンピックのサーフィン競技の映像も視聴可能なので要チェック。
1. なぜタヒチなのか?
2024年パリオリンピックの主催者がサーフィンの選択肢を最初に検討したとき、あらゆる可能性を検討した。ISAにとって、サーフィンのパフォーマンスという観点から、どの場所がワールド・ベスト・サーファーにとって最もエキサイティングで、最もドラマチックで、最もチャレンジングな舞台となるかは疑いようがなかった: チョープーだ。
タヒチでのオリンピック・サーフィン競技は、地元のファンだけでなく、世界中の観客が楽しめる、まさに本物の体験となる。世界で最も象徴的なサーフ・ロケーションのひとつであるタヒチは、このスポーツの文化と伝統に敬意を表している。
2. チョープーの美しさ
チョープーは世界で最もユニークなロケーションのひとつであり、世界のサーフィン界の中で最大のチャレンジする場所でもある。パーフェクトで息をのむような波のビジョンを生み出すことでよく知られており、世界最高のサーファーたちが地球上のどこよりも崇拝する場所である。
ドラマチックな山の峰々が、紺碧で透き通った海を縁取り、海岸にはヤシの木が立ち並ぶ。チョープーはどこを見ても驚くほど美しい。
山から流れ込む淡水が海に流れ込み、サンゴのバリアの一部を削って「パス」を作る。これが水深と相まって、パーフェクトでヘビーな レフトハンド・バレルを作り出している。大きな波がこのパスに入ると、海底の地形が波のエネルギーを圧縮して加速させ、リーフに押し寄せる波の高さとスピードが急激に増す。
チョープーという村は、整備された道路が終わり、未舗装道路が始まるところに位置し、歴史的に「エンド・オブ・ロード」と呼ばれ、チョープーという言葉は、しばしば「ウォール・オブ・スカル」と訳される。
3. 競技スケジュール
サーフィンの競技日程は2024年7月27日から8月5日までで、そのうちの4日間が競技日程となる。その前に、6日間のトレーニングが行われ、選手たちはその場所を独占的に使用することができる(2024年7月21日~26日)。さらに、2024年7月26日には、タヒチで公式開会式が開催され、伝統舞踊が披露されるほか、パリの開会式内で出場選手のプレゼンテーションが行われる。
4. 世界の強豪が、地元のチャージャーと対戦
5度の世界チャンピオンで東京2020金メダリストのカリッサ・ムーア(USA)を筆頭に、女子はパイプライン・チャンピオンのケイトリン・シマーズ (USA)、モリー・ピックラム(AUS)、2023年タヒチ・プロ優勝者で2023年世界チャンピオンのキャロライン・マークス (USA)、2024年タヒチ・プロ・チャンピオンのヴァヒネ・フィエロ(FRA)など、現役のヘビーウォーター・チャージャーが顔を揃える。
フィエロは地元タヒチ出身で、2024年パリ大会への出場権をいち早く獲得した。オリンピックのサーフィン会場で行われた大会で数週間前に優勝したばかりの彼女は、開催国フランスにサーフィン界初のメダルを獲得する良い兆しを見せている。
年明けに競技サーフィンからの引退を発表したムーアは、今回の出場が競技用ゼッケンを着た最後の大会となる予定だが、トレーニングのすべてをひとつの目標に集中させ、31歳の彼女は頂点に立つことを目指している。
しかし、サラ・バウム(RSA)、ヨランダ・ホプキンス(POR)、サノア・デンプフル・オリン(CAN)、アナト・レリオール(ISR)、スーチー・ヤン(CHN)といったオリンピアンや新鋭たちが、この大会に一石を投じる可能性がある。
14歳でオリンピックに出場した最年少サーファーであり、中国初のサーファーであるヤンは、そんな波に対してほとんど怯むことなく、オリンピックでサーフィンに大きな足跡を残そうとしている。
5. メディーナ、長年のライバルと新鋭と対決
3度の世界チャンピオンに輝いたガブリエル・メディーナ(BRA)は、間違いなくタヒチで最も証明すべきことがある。
チョープーで最も良い成績を収め、最も高いアベレージ・ウェイブ・スコアとヒート勝率を誇るメディーナは、ワールド・サーフ・リーグ・チャンピオンシップ・ツアー10戦中6度ファイナルに進出し、2度優勝している。
30歳のメディーナは、2024年ISAワールド・サーフィンゲームスで優勝し、2024年パリ大会への最終クオリファイ枠を獲得。東京2020大会では銅メダル争いに敗れ4位となったメディーナは、2024年パリ大会では金メダルしか頭にない。
しかし、メディーナの行く手には、2度の世界チャンピオンであり、チョープーで驚異的な記録を持つ最大のライバル、ジョン・ジョン・フローレンス(USA)など、多くの強敵が立ちはだかる。地元タヒチ出身のカウリ・ヴァースト (FRA)はチョープーのすぐそばで育ち、故郷を代表する選手として誇りを持って戦うことを強く決意している。
予選を通過した選手の多くはタヒチでの試合経験がないが、だからといって彼らが脅威にならないわけではない。
アラン・クレランド・ジュニア(メキシコ)、アロンソ・コレア (PER)、ティム・エルター(GER)、ブライアン・ペレス(ESA)といったサーファーたちは、ヘビーな海を熟知しており、自分たちの実力を証明するためにタヒチに到着するためにハードなトレーニングを積んできた。
男子のユニバーサリティ枠を獲得したペレスは、惜しくも東京2020大会への出場権を逃したが、自国初のサーフィン・オリンピック代表として、国際舞台でその名をさらに確固たるものにしたいところだ。
6. 競技の詳細
2024年パリ大会のサーフィン競技は、3人の選手による8ヒートの第1ラウンドからスタートする。ラウンド1の勝者はラウンド3へ、2位と3位はラウンド2の敗者復活ラウンドへ進み、1位のみが勝ち上がる。ラウンド3以降は、2人の選手による “1対1の対戦 “となる。ヒートの長さは25~40分で、コンディションによって決定される。
サーフィンは5人の国際ジャッジによって波ごとにスコアされ、ジャッジは1人のヘッドジャッジによって統括される。各ジャッジは1~10の範囲で波のスコアを出し、最高と最低の数字は取り除かれ、中間の3つが平均されて最終的なスコアが出される。ヒートごとにベストの波2本をカウントし、サーファーの総合ヒート・トータルを決定する。ヒート終了時に2ウェイブ・トータルをスコアして最も高いサーファーが勝者となる。
ジャッジのスコアが重視されるポイントは、場所やブレイクによって異なる。世界中の多くの場所では、アグレッシブなターンやエアリアルなマニューバーが重く評価されるが、チョープーではほとんど「バレル」または「チューブ」、つまりサーファーが波の中に消えていく筒状の部分に焦点が当てられる。バレルライディングの重要な要素はコミットメントと難易度であり、バレルの深さと内部にいる時間の長さを計算する。
7. オリンピックへのサーフィンの道
「The Impossible Wave(不可能な波)』は、サーフィンのオリンピック種目入りを目指すISAとフェルナンド・アギーレ会長の27年にわたる驚くべき努力を描いたドキュメンタリー映像で、数々の賞を受賞している。アギーレ会長は、世界最大のスポーツイベントであるオリンピックにサーフィンの居場所を確保するという最大の功績を達成するために、並外れた時間と資金、そして何よりも波を犠牲にした。
IOC会長のトーマス・バッハ、クイックシルバー創設者兼元CEOのボブ・マクナイト、オリンピック金メダリストのカリッサ・ムーアとイタロ・フェレイラなど、業界のリーダーたちが登場するこの映画は、不可能な夢に人生を捧げたリーダー、そしてオリンピックにデビューしたありえないスポーツについての魅力的な洞察に満ちている。
8. オリンピック出場資格のプロセス
サーファーたちは、ISAワールド・サーフィン・ゲームズ、ワールド・サーフ・リーグ・チャンピオンシップ・ツアー、2023パン・アメリカン・ゲームズなど、さまざまな手段でパリ2024への出場権を獲得した。それに加え、2人の選手がユニバーサリティ枠で出場権を獲得した。ユニバーサリティ枠とは、オリンピックにあまり出場していない国の成績優秀な選手に出場機会を与えるオリンピックの取り組みである。
9. 各国代表
2024年パリ大会には、48人のサーファーが参加する。女子24名、男子24名は21カ国を代表しており、これはサーフィンが世界中で成長していることを強く反映している。カナダ、中国、エルサルバドル、メキシコ、ニカラグア、スペインは、それぞれ2024年パリ大会で初のオリンピック・サーフィン代表となり、オーストラリア、ブラジル、日本、アメリカといった伝統的な強豪国のサーファーと対戦する。
10. ポリネシア:サーフィンのルーツとオリンピックとのつながり
サーフィンのルーツをたどる旅は、ハワイ、タヒチ、サモアなど多くの島々を含む太平洋のポリネシアの海から始まる。1760年代、ジェームズ・クック船長らヨーロッパの探検家たちが、先住民が木の板に乗って波に乗っていたことを記録した場所だ。さらに時代をさかのぼると12世紀に描かれた洞窟壁画が発見され、サーフィンの古代バージョンがはっきりと描かれている。
伝説的なポリネシア人で現代サーフィンの父、ハワイ出身のデューク・カハナモクは、水泳で3度のオリンピック金メダリスト、1924年のパリオリンピックでは銀メダリストだった。デュークはオリンピック・サーフィンの元祖であり、世界初のサーフィンとアロハのグローバル・アンバサダーでもある。
オリンピック日本代表メンバー
五十嵐カノア 1997/10/1 生まれ
2023年WSLランキングにより出場枠を獲得。日本の代表する世界で最も有名な日本人CTサーファー。東京五輪では銀メダルを獲得し、今大会では金メダルを獲得することを目指す。
稲葉玲王 1997/3/24 生まれ
2023年のエルサルバドルのISAWORLD SURFING GAMESでアジアランキング男子1位を獲得により内定。日本で培った大和魂でメダル獲得を目指す稲葉。大波での経験も豊富で「一生忘れられない波に乗る」とタヒチの波に挑む。
コナー・オレアリー 1993/10/12 生まれ
2024プエルトリコの大会結果も踏まえ、日本人代表枠(2022年ワールドゲームズ男子団体優勝により出場枠を獲得)として内定。オーストラリア出身のCTサーファーながら、日本のチャンピオンである柄沢明美プロを母に持ち、母親の祖国を代表する選手として、日本の国旗を背負ってメダルを目指す。
松田詩野 2002/8/13 生まれ
2023年のエルサルバドルのISAWORLD SURFING GAMESでアジアランキング女子1位を獲得により内定。東京五輪での悔しさを乗り越えて、掴んだ悲願のオリンピック日本代表。誰よりもタヒチに通い本番ではどのようなコンディションにも対応できるように準備を整えて、メダル獲得に闘志を燃やす。
波乗りジャパンのラウンド1の対戦相手
女子は、松田詩野がヒート8でカリッサ・ムーア(USA)、テレサ・ボンバロ(POR)と対戦。
男子では、ヒート3で五十嵐カノアが、フィリッペ・トリード(BRA)、アロンソ・コレア(PER)。
ヒート4で、コナー・オレアリーが、ガブリエル・メディーナ(BRA)、ブライアン・ペレス(ESA)と対戦する。
ヒート8では、稲葉玲王が、和井田リオ(INA)、レオナルド・フィオラバンティ(ITA)と対戦する。
女子オープニングラウンドHEAT
ヒート1:ヨランダ・ホプキンス(POR)、キャロライン・マークス(USA)、サラ・バウム(RSA)
ヒート2:ソル・アギーレ(PER)、ジャニレ・エチャバリ(ESP)、ヴァヒネ・フィエロ(FRA)
ヒート3:アナト・レリオール(ISR)、サノア・デンプフル・オリン(CAN)、タイラー・ライト(AUS)
ヒート4:タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)、モリー・ピックラム(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)
ヒート5:ジョアン・ディフェイ(FRA)、ブリサ・ヘネシー(CRC)、カンデラリア・レサノ(NCA)
ヒート6:タイナ・ヒンケル(BRA)、カミラ・ケンプ(GER)、ルアナ・シルバ(BRA)
ヒート7:ナディア・エロスターベ(ESP)、スーチー・ヤン(CHN)、サフィ・ベット(NZL)
ヒート8:カリッサ・ムーア(USA)、テレサ・ボンバロ(POR)、松田詩野(JPN)
男子オープニングラウンド・ヒート
ヒート1:イーサン・ユーイング(AUS)、ティム・エルター(GER)、ジョーディ・スミス(RSA)
ヒート2:ジョアン・ドゥル(FRA)、ジャック・ロビンソン(AUS)、マシュー・マクギリブレー(RSA)
ヒート3:アロンソ・コレア(PER)、フィリッペ・トリード(BRA)、五十嵐カノア(JPN)
ヒート4:ガブリエル・メディーナ(BRA)、コナー・オレアリー(JPN)、ブライアン・ペレス(ESA)
ヒート5:ラムジ・ブーキアム(MAR)、ビリー・ステアマンド(NZL)、ジョアン・チアンカ(BRA)
ヒート6:アンディ・クリエール(ESP)、ジョン・ジョン・フローレンス(USA)、アラン・クレランド(MAR)
ヒート7:カウリ・ヴァースト(FRA)、ルッカ・メシナス(PER)、グリフィン・コラピント(USA)
ヒート8:和井田リオ(INA)、レオナルド・フィオラバンティ(ITA)、稲葉玲王(JPN)
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